カリブ海で"第三の人生”・週末から契約交渉
営業終了して譲渡先を探していた沼津市西浦木負の海上レストラン「スカンジナビア」(元豪華客船ステラ・ポラリス)が三十一日、海洋クルーズ運航の「ランティーBVI」(英領バージン諸島)に売却されることが決まった。「白い女王」とうたわれた往時の姿に復元し、外洋クルーズ船として就航させる。数奇な運命を経た同船は、第三の人生をカリブ海でスタートする。
所有する伊豆箱根鉄道(三島市)の青木孚取締役観光事業部長が同日、会見して発表した。ラ社は歴史的価値を持つクルーズ船を複数所有し、運航や修復の実績も豊かだという。選考ポイントは「本来の姿に戻すことが船には最良の策」(青木部長)とし、譲渡価格は非公開だが「譲渡益が出るような金額ではない」という。ラ社との正式な契約交渉は今週末から。同船は上海までえい航し、機関部を整備して自航能力を復活させた後、バージン諸島に向かう。七月までには沼津を離れる予定。
現地保存を訴えていた一「スカンジナビアを保存する会」は落札できなかった。同会の大田黒敦雄代表は「会としては非常に残念だが、客船として再生するのであれば船にとっては良かったのでは」と新たな船出を祝福している。
ステラ・ポラリス北極星の意味。昭和2年(1927年)にスウェーデンで建造。ぜいたくな装.飾と調度品を備えた豪華客船として名をはせた。総トン数 5100㌧、全長127㍍、全幅約17㍍。伊豆箱根鉄道は引退した同船を購入し、45年から海上ホテルとして営業した。しかし、バブル崩壊以降は観光客が減少。海上レストランとしたが今年3月末に営業を終了した。
(静岡新聞 6月1日朝刊)
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