沼津「スカンジナビア」売却交渉が遅れ係留状態長引く
海上レストラン営業を終了し、海外売却が決まった沼津市西浦木負の元客船「ス
カンジナビア」(船名ステラ・ポラリス)が、出航予定を過ぎた八月になっても内
浦湾に係留されたままになっている。
所有する伊豆箱根鉄道(三島市)によると、売却交渉が遅れているため。
一方、県東部の有志でつくる「スカンジナビアを保存する会」(大田黒敦雄代表)は
「行く末が気になる。今後も注目していきたい」と話している。
同船は国際入札で、海洋クルーズ運航のランティiBVI(英領バージン諸島)に売却され
クルーズ船として復活することが決まった。計画では七月に沼津を離れ、中国で修復
して自航能力を備えた後、バージン諸島に向かう予定だった。同社によると、「細か
い部分を詰めている最中で、まだ最終合意、正式契約に至っていない」という。
しかし、売却話が消えたわけではなく、台風シーズンを終えた秋には受け渡しを
完了したい考え。現地保存を目指した保存する会は「私たちは落札できなかったので
出航時はイベントを開催して温かく送り出してやろうと思っていた」(大田黒代表)。
しかし、係留状態が長引き、会員には「本当にクルーズ船に戻れるのか。
売却交渉が行き詰まっているのではないか」という声も上がっているという。
海洋ジャーナリストの三宅啓一さんは「ステラ・ポラリスは文化財価値がある上、
老朽化している。ふさわしい管理が必要だ」と話している。
(静岡新聞2005年8月11日朝刊)

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