ステラポラリス/スカンジナビアの沈没
三宅先生の許可を戴き、保存会に戴いたメールを掲載します。(以下先生よりのメール)
(シンポジューム開催日 2006.1.29 三島市)
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私、三宅は、この春、スカンジナビア号を保存する会と三島グランドワークの共催
したシンポジウムで、「ステラポラリスが現役クルーズ客船に復帰させるというのは
悪い冗談だ」というなかで、「清水までなら曳航できても外洋を長距離、タグで移動
というのは無理」という内容(だったと思う)の発言をしました。それは船の老朽
化、窮状からの判断もありますが、大きくは船をたいせつに思う気持ちからのことで
す。
愛などというと、照れくさい。お尻がこそばいい。
ステラポラリスを買ったスウェーデンの会社もしょせんは営利企業で、船をたいせ
つだと思う心が乏しかったと推測します。神戸海事検定協会(聞くところによると)
がどのような保証をしたところで、あの船の実情を見れば、船をたいせつだと思う人
なら、木負の入江をでたときから、台船に載せて運んだでしょう。
検査は1かゼロというものではなく、検査の結果に幅があって、その各検査結果の
幅のうちで発注者に都合のよいところを集めて検定結果としたのではないかとも推測
します。環境アセスメントで事業主体側に有利な評価を調査会社は出す傾向にあると
いうのは、これまでの環境破壊を思い起こせば簡単にわかります。それと同じことが
今回なかったとは、いえないでしょう。
その一方で、外板が8~11mmあったというのは、私が関係者から聞いた3mm
ちょっとのところもあるというのと、数字がまったく違います。3mmが正しいのな
ら、検定業者はウソの数字で判断させられたということになります。
こうなると、検定業者と所有者の間で訴訟合戦ですね。ただ、船の劣化の状況は、
スカンジナビアが歴史的資産で保存を継続させたいという、船がたいせつと思う心が
あったなら、実態を公にしておくことも企業姿勢として必要ではなかったかと思いま
す。ますます伊豆箱根鉄道とスカンジナビア/ステラポラリスの状況がわからなく
なってきました。
ついでに書いておきます。昨年3月31日、営業の最終日、見学者の群れに隠れ
て、立ち入り禁止の表示のあった船尾甲板に降りたら、その状況はガラクタかゴミの
山。係留装置のペイントは剥がれ、木製の手摺りは腐っていた。英字新聞には記事の
最後に「長年にわたってtake careしてきた船が失われて寂しい」と同社総務社員が
いっていたと書いてあったが、立ち入り禁止の甲板の状況を見る限り、ケアがされて
いたとは思えません。ケアとは船内の空調機の電源や排水ポンプの電源をONにする
こととは違う。このあたりの認識は船マニアと仕事として船にかかわっている社員と
の感覚の差でしょう。
三宅啓一
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Comments
あぁ...。
今となっては、何かしたくても出来ない自分が不甲斐なく。
見送りに行ったセレモニーのビデオを見ながら、『元気でね〜』と見送った何も考えていなかった自分に悲しくなります。
Posted by: 佐藤 | September 06, 2006 at 01:31 PM
もし、本当に今までの整備・修繕が充分で、更に今回駆動系まで完璧なれストアーが施され、現役に復帰できたとしたならば、大変素晴らしい事だったと思いました。「駆動系も修理する。」と公表されていただけに、このような期待をしていた人も少なくは無いと思います。
しかし、今回の沈没によって、このような理想がうんと遠のいてしまった事は、本当に、本当に、残念でなりません。
Posted by: 田宮二郎 | September 06, 2006 at 02:00 PM
艤装は安い中国でやるとしても、船体の修繕は日本にもドックはいくらでもあるでしょうに、という感じがしておりますです。
長年停泊していた船体を引っ張れば、船体がひずむだろうということは、素人でもわかると思うのですけれどもねぇ……。「何を、この颱風シーズンに!!」と思いましたが、颱風に遭遇して沈む、というストーリーだったはずなのに、颱風が来る前にうっかり沈んでしまったのか、と疑われても仕方ないです。
上海からどうやってスウェーデンに帰る予定だったかわかりませんが、自走して帰ったらすごくいい話だったのになー。
Posted by: H | September 06, 2006 at 02:28 PM
>>Hさん
本当は、もっと深い所に沈ませる予定だったのでしょうw
ところが、すぐに水深72mのところに沈んだのは、大きな
誤算だったでしょうね。これで船も引き上げられて、証拠も
バッチリ。ザマーミロって感じです。修繕費用から何から、
全部負担して頂きたいものですねw
>>自走して帰ったらすごくいい話だったのになー。
同感です。
Posted by: 田宮二郎 | September 06, 2006 at 04:12 PM
こちらではいくつかの新聞に売却先がいかにうさんくさいか書かれています(あひるさんのメッセージ参照)。Hさんがおっしゃる「この台風シーズンに」に対して、私は「3月ぐらいまでストックホルムの海は凍って入れないのに、いつ持ってくるつもりだろう、来年の夏?」と疑問に思っていました。引き上げてくれないかな?
Posted by: sue | September 06, 2006 at 05:15 PM
しかし、この件についてマスコミからの報道はされていますが、所有者にしろ伊豆箱根鉄道にしろ経緯と今後について発表がないというのはいかがなものかと思いますが。
伊豆箱根鉄道も、「もう売った船だから知らない」なんて言ってないでもっと誠意ある対応をして欲しいものです。こんな事では企業としてのイメージがどんどん悪くなって行くだけだと思うのですが。
引き揚げを検討しているという報道がありましたが、どうなるんでしょうね。気になります。
Posted by: おねこ | September 06, 2006 at 07:18 PM
600万ドルの保険金がかけられているといううわさが
流れてきました。約7億円ですね。
しかし、保険屋さんもプロですから、はいそうですか!と言ってぽんと保険金出さないでしょうね。
難しい手続きがあるんでしょうね。
引き揚げて欲しいですね。
ストックホルムは、3月までは氷の世界ですか。
上海で修理して、来年夏ごろ持って行く予定だったのでしょうね。いや、1年も経過すれば、みんな忘れるから
ころあいをみて、転売・・・。バイバイとなる予定だったかもですね。
Posted by: 大田黒敦雄 | September 06, 2006 at 07:23 PM
本気でレストアするとなれば、何ヶ月とかいう単位ではなく年単位で時間掛かりますよ。本気でやるのならばw
Posted by: 田宮二郎 | September 06, 2006 at 08:01 PM
時間とともにじわじわとですが、ニュースが広がっているようです。月曜日の段階では、沈没より船の紹介サイトが最初にヒットしてきたのですが(Google.se)、今は前者の方が先に出てきます。でも、気になるのは「沈没した」だけで終わっていること。疑惑の売却先について書かれていないのが多いです…
Posted by: sue | September 07, 2006 at 04:30 AM
引き上げに関して、知人曰く「価値あるインテリア等は既に水でダメージを受けている。引き上げてもそれがどれだけステラ・ポラリスと言えるか」。そのまま眠らせてあげるのが一番なんでしょうか。
Posted by: sue | September 07, 2006 at 05:45 AM
確かにインテリアの価値も大事ですよね。ダメージが酷ければ作り直すしかなく、またそれが完璧に出来る職人がどれだけいるのでしょうか。復元には時間も費用も相当に掛かりそうです。
船体も、全部バラして修正して使える部分とそうでない部分を分け、そうでない部分は作り直す訳ですからね。出来る限り、修正して使える部分は使っていただきたいものです。
Posted by: 田宮二郎 | September 07, 2006 at 04:05 PM
聞いた話ですが、船体は壊れずに沈んでいるようです。
Posted by: やまき | September 07, 2006 at 05:00 PM
たとえ、一見壊れてないように見えても、歪や亀裂など相当に大きなダメージを受けている筈です。(そもそも、沈んでしまうような状態になってしまっていたのですから。)
Posted by: 田宮二郎 | September 07, 2006 at 06:20 PM
本当に残念な事故です。。今でも涙が出てきます
> 船尾甲板に降りたら、その状況はガラクタかゴミの
山。
ただのスクラップ船としか思われていないような
このような扱いを知り、また別の意味で涙が出てきました。。
Posted by: いずくん | September 07, 2006 at 10:09 PM
伊豆箱根と、ペトロ社の記者会見は開かれないのでしょうか。
社会的な事件だと思うのですが。
Posted by: スカンジナビア大好き | September 07, 2006 at 11:53 PM
このまま終わっちゃうんでしょうか。嫌だな。
Posted by: sue | September 08, 2006 at 08:57 AM
このまま終わらせないように
いろいろな事実を洗い出し、社会に説明してもらいましょう。宝を無くしたのですから。
たまたま、偶然に沈没したとは思われませんよね。
がんばりましょ!!!
Posted by: 大田黒敦雄 | September 09, 2006 at 08:39 AM
老朽化はひどかったですね、披露宴中に雨漏りをしていてバケツを置いて行ったと、関係者から聞きました。業者に見させても原因が解らずかなり大変だったようです。
気を取り直して新たな船を呼びましょう!!
Posted by: かいぢ | September 09, 2006 at 10:27 AM
新たに船を作るようなつもりで、スカンジナビア号を引き上げ、フルレストアしてもらいたいものです。
Posted by: 田宮二郎 | September 09, 2006 at 01:22 PM
>かいぢ様
新たな船がほしいという問題でなく、スカンジナビアに思い出があるので、スカンジナビアでなくては意味が無いような気がするのです。私には。
Posted by: 佐藤 | September 10, 2006 at 10:10 PM
現代の企業論で欠かせない「ステークホルダー」という概念について説明しているページに次のような文章を見つけました。
(以下引用)
辞書によれば、「ステーク」とは「何かの結果によって失う危険のある大事なもの」である。代表的には賭け金や投資などであるが、「賭け」の対象という意味で、名声やキャリア、生活環境、安全等々、有形無形の多様なものも含む。つまり、「ステークホルダー」は企業や行政等の意思決定によって、自らの大切なものに大きな影響を受ける人々ということになる。」
(引用ここまで)
http://sociosys.mri.co.jp/keywords/081.html
上記の意味において、まさに、スカンジナビアは、わたしたちの「ステーク」であったわけだし、私たちは、伊豆箱根の「ステークホルダー」なわけです。伊豆箱根の今回の決定と行動によって、わたしたちひとりひとりの思い出と共に世界的に貴重な文化遺産が損なわれると、非常に大きな損失をわたしたちは被ってしまいました。伊豆箱根が企業として、わたしたち地元民に対して無視と沈黙をつつけている。このような姿勢が21世紀の企業として許されていいはずがありません。伊豆箱根鉄道は、時間の経過とともに、今回の事件が風化し、忘れ去られていくことを期待している様子ですが、わたしたちは、断固とした粘り強い姿勢で、伊豆箱根の今回の意志決定や姿勢を糾弾し、批判していかなくてはならないと思います。
Posted by: スカンジナビア大好き | September 10, 2006 at 11:40 PM
マスコミ各社にメールする、手紙を出す。事件が風化しないうちに、わたしたち一人一人にできることはたくさんあると思います。日本人のみならず、ノルウェーやスウェーデンを初めとする世界中の多くの人々の思い出のつまった世界的な文化遺産が、一企業によって、粗末に扱われ、不透明な取引によって、故意にではないかと疑われるやり方で損なわれてしまった。このあまりにひどい出来事が、糾弾されないまま、社会的になんの制裁も受けないまま放置されていいはずがありません。ひとりでも多くの人の目が今回の事件に濯がれるように、ねばりづよい、くじけない気持で、わたしたち、ひとりひとりが出来ることを根気強く続けていくべきだと思います。
Posted by: スカンジナビア大好き | September 10, 2006 at 11:45 PM
こんにちわ。沼津を故郷とする者です。
皆様のスカンジナビア号に対する愛情には敬意を表します。私も同様にスカンジナビアを愛しています。スカンジナビア号が沈んだと聞き、気持ちが深く沈んでしましました。あまり、悪い方向に勘ぐりたくないのですが、考えれば考えるほど胸が痛みます。
三宅先生の疑問点、謎をみて、なるほどと思いました。
私は船に関してまったく分からないのですが、
他に疑問に思っていることがあります。
●謎
なぜ、一旦みなとに入ったのに、再び出港したの?
この経緯がさっぱりわかりません。港で沈んでしまうと他の船の運行に差し障りがあるからかなあ?
はじめから沈むことを想定していたら、港に入らないだろうし。私の中では最大の謎です。
●謎
今現在伊豆箱根のホームページにスカンジナビア号に関する情報は何も掲載されてないのはなぜ?
沈没直後に出された情報はなぜ訂正されていたの?
なぜ今は載っていないの。
本当に疑問だらけです。
売ってしまった後のことは 知らんぷりでしょうか。
ところで話は変わりますが、先週の日曜日に少しでもスカンジナビア号の近くまで行こうと、潮岬まで行ってきました。観光客はすくなかったですが、青い空、青い海さわやかな風、とてもよいお天気でした。まるごと海が見渡せるロケーションはとてもすばらしいところです。ああ、こんな真っ青で爽やかなところでスカンジナビアが沈んだんだ・・・。と思うと沈んでいた気持ちが少しすっきりしました。汚い海ではなく、海の中の海!!青い海!!というところでほんとよかったです。それがせめてもの救いです。航路らしく、多くの船が右へ左へと行き来していました。本州の最南端は素敵なところですよ。
皆さんもスカンジナビアのことで胸を痛めていたら、是非一度スカンジナビアの近くまで足を運ぶと良いでしょう。名古屋から特急で新宮まで行き、新宮から潮岬までバスが出ています。
サルベージしていないか、望遠鏡でのぞいてみましたが、それらしき船はいませんでした。ちょっと残念。
Posted by: 沼津出身者 | September 13, 2006 at 08:42 PM